【統計コラムvol.3】成功確率80%の臨床試験を実施するためには(後編)
2024.01.16
医薬候補品の承認を得るために、どのよう臨床試験をデザインするかは非常に重要な課題です。
今回は全3回のうちの3回目となります。
図5はサンプルサイズ214例(各群107例)で試験を行った結果、既存薬の有効率が40%、新薬の有効率が60%であった場合の検出力を求める手順を示しているので、この手順に従えって入力すれば80%の検出力が確保されたことが確認できる。
まるまる
3. 結語
今回、試験を開始する前に例数を設定することが重要であることを説明した。具体的には症例数214例を確保して試験を行えば、80%の検出力が確保された試験が行えることが示された。
言い方を変えると、あらかじめこの方法で必要症例数を求めて試験を行えば、成功確率を80%に確保した臨床試験が実行できることを示している。